中古マンションの競売物件について
不動産の競売物件の中には、
中古のマンション
もあります。
競売は、オークション形式ですので、
設定されている最低落札価格
より、高い価格で入札をして、最高額の入札で落札されます。
中古のマンションの競売物件の「最低落札価格」は、相場よりかなり低い価格の場合もあります。
中には、極端に安い設定の物件もあります。
ただ、競売物件を検討する際には、注意点があります。
下記に順に説明していきます。
管理費と修繕積立金の滞納の問題
競売で落札した後、
管理費と修繕積立金の滞納
は、
買主(落札者)が負担
しなければなりません、
(建物の区分所有等に関する法律第8条)
ですので、中古物件の競売物件の概要資料に
管理費と修繕積立金の滞納額
がどれだけあるかを必ず確認する必要があります。
管理費と修繕積立金が数十年滞納されていたとすれば、かなりの金額になります。
また、買主(落札者)が負担した「管理費と修繕積立金の滞納費用」を前所有者に請求できるかどうかという問題については、裁判で、認められた事例もあります。
(参考)マンションを競売で買い受けた者が支払った滞納管理費を元の所有者に求償することが認められた事例
https://www.retio.or.jp/attach/archive/63-036.pdf
ただ、裁判となると、手間もかかりますので、そういった面も含めての判断にはなります。
居住者の退去問題
物件に居住者がいる場合、退去してもらう必要があります。
買主(落札者)が入居者と話し合いで立ち退いてもらえれば良いのですが、難航した場合は、
最終手段としては、法的な手続きを経て強制執行という方法になります。
ただ、実際は、
居住者に立ち退き料を支払って退去してもらう
というケースが多いです。
いずれにしても、居住者との退去の交渉は、買主(落札者)が行うこととなります。
※強制執行の場合も、手続きに関する費用、執行補助者に対しての支払い、強制執行により運び出した荷物の保管費用などが発生します。
ですので、費用的な面からも、立ち退き料を支払って穏便に対応するのが得策と言えます。
リフォームの問題
競売物件の場合、室内がかなり荒れているケースがあります。
結果、リフォーム費用が発生します。
戸建てと違って、構造部分の補修は必要ないので、その分、コストは軽減されますが、水回りなど設備面も含めると、それなりの費用にはなります。
下記の競売物件のサイトで、物件によっては室内の状況も写真入りで説明されていますので、チェックしておく必要があります。
※競売物件の場合、事前に室内にはいることはできません。
競売に関する情報は、下記サイトで閲覧できます。
ホーム | BIT 不動産競売物件情報サイト
http://bit.sikkou.jp/app/top/pt001/h01/
競売物件は、ハードルが高いので、注意が必要です。
=補足=
不動産競売とは、
民事執行法に基づき、債権回収のために、債権者が裁判所に対して申立てを行うと、その不動産を裁判所が売却する手続である。(Wikipedia)
とあります。
一番多いケースとしては、
住宅ローンの返済ができなくなり競売になること
です。
住宅ローンを組む場合、債権者は、
銀行
になります。
実際に、不動産競売にいたる流れとしては、
住宅ローンの返済が滞る
↓
銀行は、保証会社に「代位弁済」を請求
↓
代位弁済の実行
↓
住宅ローンの債務は金融機関から保証会社へ移る
↓
債務者は、保証会社から住宅ローンの残額の一括返済を求められます。
↓
一括返済できない場合、保証会社は裁判所に申し立てをして「競売」となる
といった流れになります。
以上、「中古マンションの競売物件について」の説明でした。