マンションの物件概要の箇所に、
施工会社(建設会社)
の記載がありますが、どのような視点で判断すればよいのでしょうか。
結論としては、建設会社の
スーパーゼネコン、準大手、中堅ゼネコン
といった規模ごとに、メリット、デメリットをチェックしていくことになります。
また、同時に、個別の会社ごとに、過去に欠陥物件を手掛けたことがあるかもチェックしておきましょう。
スーパーゼネコンの場合
工事高上位5社の建設会社を、一般的に、スーパーゼネコンと呼びます。
会社としては、
鹿島建設
清水建設
竹中工務店
大林組
大成建設
の5社になります。
これらの建設会社は、マンション建築に限らず、幅広い分野の建築物を手掛けています。
マンションに関しては、比較的大規模な物件や、採算性の良い物件を手掛ける場合が多く、技術力があり、下請け業者も比較的、良質と言えます。
ただ、建設コストが比較的高くなってしまいますので、それが、分譲価格に反映します。
規模的には、中規模以下のマンションの場合は、結果的に、スーパーゼネコン以外の施工のケースが多くなります。
タワーマンションや、免振、制振マンションの大半は、スーパーゼネコンの施工となっています。
過去にホテル建設などで、施工物件の耐震偽装問題が問題視されたこともありました。
ですので、スーパーゼネコンだから100%安心と言えない面もありますが、ただ、これは、スーパーゼネコン以外の建設会社にも共通して言えることにはなります。
準大手ゼネコン
準大手ゼネコンの基準は、定義の仕方によって選別される会社が異なる場合があります。
一般的には、
長谷工コーポレーション
前田建設工業
戸田建設
五洋建設
フジタ
熊谷組
三井住友建設
西松建設
安藤ハザマ
東急建設
といった会社があげられます。
技術力的は、スーパーゼネコンと遜色ない会社もあります。
また、各会社の得意な分野がある程度、明確になっています。
特に、長谷工コーポレーションは、ほぼマンション建設に特化しています。
実際のマンションの施工実績もトップです。
現在、マンション間取りの主流となっているかまぼこ型のスタイルも、長谷工が始めたものです。永年の実績とノウハウがあるので、平均的なマンションの場合は、安心できる面があります。
(参考)渋谷区の一等地にそびえる超高級タワマンで「欠陥住宅騒動」発生
西松建設のマンションで、欠陥住宅騒動がおこった件を取り上げています。
西松建設は、土木系には強いのですが、マンション建設が不慣れだった可能性が記載されています。

中堅ゼネコン
こちらも、定義のよって捉え方が異なる場合もありますが、一般的は、
奥村組
鴻池組
東亜建設工業
鉄建
淺沼組
東洋建設
飛島建設
錢高組
大豊建設
福田組
といった会社があります。
準大手ゼネコンより、規模が小さくなります。
また、準大手ゼネコンと同様に、それぞれ、得意な分野があります。
地元ゼネコン
地方のゼネコンでも、マンション建設に強い会社もあります。
全国的に知名度があるゼネコンより、地元で実績のある会社のほうが、信用できる面もあります。
下記記事にある福屋建設は、福岡での実績のある会社です。
異色の地場トップクラスゼネコン、マンション工事専業での差別化

参考
滋賀県の大津に、裁判になっている欠陥マンションがあります。
かなりひどい状況で、南海電鉄系の南海辰村建設が施工したマンションになります。
少なくとも、マンション実績の少ない建設会社は注意が必要です。
滋賀県の欠陥マンション裁判を解説します

※ちなみに、同社が行った良いこととしては、1985年の阪神タイガース優勝時に道頓堀に投げ込まれたカーネル・サンダース像を、河川工事をしていた南海辰村建設の社員が発見したということがありました。
以上、マンションの施工会社についての説明でした。