マンションの床には、
直床(じかゆか)
と
2重床
の2つのパターンがあります。
フローリングなどを含めたリフォームを行う場合など、
2重床のほうが対応がしやすい
という面があります。
物件概要には、2重床かどうかの違いまでは記載されていません。
また、物件の図面にも、詳細が記載されていませんので、正直、正確な確認は難しい部分があります。
ただ、現地で、手掛かりとなるチェックポイントはありますので、下記に補足説明とあわせて記載します。
直床(じかゆか)と2重床の違い
直床(じかゆか)
マンションの部屋の床(フローリング)の下が、直接、コンクリートになっているものを
直床(じかゆか)
と言います。
床スラブと呼ばれるコンクリートの構造部分にフローリングなどを直接施工する構造になっています。
近年のマンションでも、歩くとふわふわした感じのクッションのきいたフローリングの場合、多くは、直床(じかゆか)になっています。
(団地の場合は、 直床 (じかゆか)が一般的です。)
2重床
それに対して、2重床の場合は、
コンクリート部分と床の間に空間がある構造
です。
この場合、コンクリート部分に支持ボルトを立てて、その上に床材を置く構造になっています。
ですので、間の空間に配管、配線を通すことができます。
※マンションを建築する側からすると、2重床の場合は、その分の高さが必要となりますので、直床に比べて、建物の階高(その階の高さ)が必要なります。
マンションが直床(じかゆか)か2重床どうかのチェック
現地で正確に見分けることは難しいですが、チェックポイントとしては、下記になります。
・ベランダのコンクリート部分の床と高さと室内の床の高さ
ベランダの床の高さが、基本、構造体の床の高さになります。
その面と、室内の床の高さにあまり差がないような場合は、
直床
の可能性があります。
逆に、ある程度の高さがあるようでしたら、2重床の可能性があります。
・ベランダ側の吐き出し窓の下枠の箇所
直貼り床の場合は、ベランダ側の吐き出し窓(大きい窓)の下枠の箇所が、
床から10cm前後高くなっている
場合があります。
窓の施工上、ある程度の高さが必要なので、
直床の場合は、その分、窓枠の下部分が高くなってしまう
場合が多いです。
逆に、2重床の場合は、もともとスラブからの高さがありますので、吐き出し窓の下枠も、床面と同じ高さに施工することができやすいと言えます。
・クッションのあるフローリング材
上記にも記載しましたが、木目調のフローリングでも、木製ではなく、クッションの効いた部材を使っている場合は、直床の可能性が考えられます。

リフォーム時の注意点
マンションのリフォームをする際は、内容にもよりますが、基本、管理組合に事前に届け出が必要となります。
また、管理規約で、リフォームの内容についても基本的に規定があります。
例えば、玄関ドアや窓は共有部分になりますので、勝手にリフォームはできません。
(厳密には、玄関ドアの内側の色の塗り替えは可能な場合が多いです。)
また、フローリングに関していうと、
防音性能面での規定
があるケースが多いです。
特に、直床の場合は、クッションのきいた防音性能の高いフローリング材を使っていることが多く、フローリングのリフォームする際に、基本、管理規約で使用できる建材の性能の指定があります。
2重床の場合は、コンクリート部分との間に空間があることもあり、ある程度、一般的なフローリング材を使ってもよい場合が多いです。
もっとも、詳細は、そのマンションの管理規約での確認になります。
また、直床の場合は、配管の位置が決まっている場合が多く、レイアウト変更も含めたリフォームには対応しづらい可能性が高くなります。
補足
直天井と2重天井
天井も、
直天井と2重天井
があります。
床と同様に、2重天井の場合は、その空間に配線、配管をおくことができますので、天井がすっきりします。
逆に、直天井の場合は、部分的に配線、配管をもうけるスペースを設ける必要がある為、天井面に凹凸がでてきます。
管理人さんに聞いてみる
内見の際に、管理人さんにわかる範囲で聞いてみても良いでしょう。
また、管理室には、概ね、管理規約なども設置されていますので、詳しい管理人さんであれば、2重床かどうか、教えてくれる場合もあります。
また、リフォームされる予定の際には、事前の手続きについても聞いておいても良いでしょう。
以上、マンションが直床(じかゆか)か2重床どうかの見分け方についての説明でした。