マンションの物件資料の不動産会社の表記で、
専任媒介
のほうがいいのか知りたい。
こんなテーマに関する記事です。
マンションの物件情報の中に、不動産会社の仲介の位置づけ(様態)について、「専任媒介」あるいは、「媒介」の記載があります。その意味とどちらがいいのかについて、わかりやすく説明しています。
物件の販売情報(販売資料)には、 取引態様の箇所に、
専任媒介
あるいは、
媒介
といった記載があります。
お客さんの中には、たまに、
「専任媒介のほうがいいんでしょ?」
と言われる場合があります。
では、どちらのほうが良いのでしょうか?
結論から言うと、
取引態様よりも、その不動産会社の信頼性で選ぶほうが良い
といえます。
その際に、それらの違いを把握しておくべきなので、それらとあわせて、下記に説明します。
不動産会社は、買主の立場にたって提案してくれる、信頼できる不動産会社を選びましょう。
取引態様の違いと、気になるポイント
不動産の取引は、下記のような内容になります。
つまり、売買を仲介する不動産会社に関して、通常は、
売主側の不動産会社
と
買主側の不動産会社
が存在します。
その際に、
売主側の不動産会社が、買主側の不動産会社も兼ねる
ことができます。
その場合は、仲介する不動産会社が1社になります。
ですので、ネットなどで、
専任媒介
と記載されている場合は、売主側の不動産会社が、買主側の不動産会社も兼ねているようなケースとなります。
また、
「媒介」
と記載している場合は、
買主側の不動産会社としての位置づけの会社
となります。
(もしくは、一般媒介という形式で、売主側の不動産会社が、複数存在するうちの1社の場合もあります)
買主側の不動産会社としての位置づけの場合、
別に売主側の不動産会社が存在し、
取引の際には、
買主と売主のそれぞれに仲介する不動産会社がはいる形
になります。
整理すると、基本、
A;売主側の不動産会社(専任媒介)が、買主側の仲介も兼ねる場合
と
B;売主側と買主側に別の不動産会社がはいる場合
の2つのパターンとなります。
買主側の仲介手数料について
上記の2つのパターンの違いによって、買主側に、コスト的な違いはあるのでしょうか?
実際は、違いはなく、それぞれの場合も、買主側の仲介手数料は、同じです。
どちらの場合も、仲介手数料は、
物件価格 × 3% +6万円 +消費税
が上限となります。
ですので、買主側のコスト的な違いはありません。
物件の詳細の確認や値引き交渉の際の違い
専任媒介の場合のメリットをあげるとすれば、
物件の詳細の確認や値引き交渉
の際に、
専任媒介の場合は、直接、売主に確認できる
という点があります。
それに対して、買主側の不動産会社が別の場合は、
専任媒介の会社を経由して確認
するという違いがあります。
つまり、専任媒介の場合質問事項や価格交渉など、その不動産会社と売主さんが直接、話しをしますので、
ある程度、スピーディーな対応が期待できる可能性
があります。
違いを強いて言えば、上記の事項の差にはなりますが、客観的には、そこまで気にするレベルではないと言えます。
専任媒介の場合のデメリット
専任媒介の不動産会社が、買主側の仲介もする場合の、取引上のデメリットをあげるとすれば、
利益相反の立場になる
ということです。
つまり、
売主は、高く売りたい
買主は、安く買いたい
という希望があり、不動産会社が1社で対応する場合は、相反する顧客のニーズに対応する必要があります。
しかしながら、それぞれ、真逆の希望をもっていることになり、それぞれの希望に沿うことは、理論的には難しく、結果、互いの希望が相反するする顧客の仲介をすることになります。
こういった状態の場合、仲介する不動産会社としては、
利益相反
することになります。
その点、買い手、売り手のそれぞれに仲介する不動産会社があると、考え方としては、
買い手の不動産会社;「買主側」に有利になるように交渉
売り手 〃 ;「売主側」 〃
するという立場が明確になります。
ちなみに、米国の場合は、不動産の売買を行うエージェントは、買主と売主の利益相反となるような立ち位置での取引は、NGになっています。
買主側にとってどっちがいいのか?
買主側にとって、どちらのほうがいいのでしょうか?
結論としては、上記にも記載したように、
様態の違いではなく、その不動産会社の信頼性で選択する
ほうが良いと言えます。
専任媒介の会社が1社で対応する場合でも、その会社の信頼性が高ければ、問題ないでしょう。
逆に、例えば、専任媒介の会社の信頼性が低い場合には、
買主側の不動産会社に、信頼性の高い会社をいれることで、取引に関するリスクを回避できる
ということが期待できます。
専任媒介の会社が、いい加減な対応をされると、いかに物件が気に入ったとしても、不安が残ってしまいます。
そのようなケースでは、買主側の仲介という立場の不動産会社があると、買主側の立場でのサポート、具体的には、契約書面の内容についても、買主の立場を考えたものを反映するように調整してくれることが期待できます。
ですので、少なくとも、買主側の不動産会社には
信頼できる不動産会社を選定
しておくと、安心できると言えます。
いずれにしても、不動産会社を選定する為にも、複数の不動産会社と接点をもって、その対応の違いなどをチェックしておくと良いと言えます。
まとめ
不動産会社を選定する際には重要なのは、
その会社の担当者が、買主側の立場にも立っての対応をしてくれるか
ということに加えて、
信頼でき、安心して対処してくれるか
という点になります。
また、上記に記載したように、一般的に、「売主側は高く売りたい」、逆に、「買主側は安く買いたい」という、ある意味、
利益相反する関係
にあります。
ですので、それを専任媒介の1社が対応するということに無理があるという見方もできます。
逆に、仲介会社が買主側、売主側のそれぞれ別にあったほうが、それぞれの利益を代弁できる立場で調整できるということも言える訳です。
もちろん、仲介する不動産会社が1社でも、うまく調整してくれる場合もあります。
いずれにしても、買主側としては、専任媒介の会社かどうかということよりも、
・その会社の担当者が、買主の立場で対応してくれるか、
・担当者がマンション売買に詳しく、適切なアドバイスなどがあるか、
という基本的な事柄を重要視することが良いと言えます。
また、良い不動産会社、担当者かどうかは、
複数の不動産会社での対応を見比べてみる
と、ある程度、判断することもできます。
信頼できる不動産会社を選ぶということに関連して、最近は、
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以上、不動産会社は、「専任媒介」か「媒介」のどちらが良いのか?についてでした。