マンションの「管理レベル」のチェックポイント!

マンション購入ガイド

マンションの管理レベルは、
 どこをチェックすればいいのか?
を知りたい。

こんなテーマに関する記事です。

この記事の内容

マンションの価値は、管理の状況によって、大きく左右されます。ここでは、マンションの購入を検討する際に、そのマンションの管理レベルをチェックするポイントについてわかりやすく説明しています。

マンション購入ガイド

マンションの価値を見るときのひとつに、
 管理が行き届いているか(その管理水準)
があります。

また、中古マンションを選ぶ際には、
 「マンションは、管理で買え」
ということを聞くこともあります。

マンションを検討する際は、管理の行き届いたマンションを購入すべきです。
管理体制の内情を確認することはできませんが、管理の結果としての「マンション内の状況」については、内見時にチェックすることができます。

マンション管理は、住民で構成する管理組合の仕事になります。
管理組合の仕事とあわせて、マンションの管理状況をチェックするポイントについて下記に説明します。

目次

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管理組合の仕事について

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マンションでは、そのマンションの区分所有者全員で、
 「管理組合」
を組成し、マンションの管理を行います。

また、マンション管理における実務的な部分については、
 専門の会社に委託する場合
と、
 管理組合が直接管理する場合(自主管理)
があります。

団地などの場合は、自主管理のケースが多く見受けられます。

一般的なマンションの場合は、
 分譲した会社のグループ会社
が、そのまま管理業務を受託している場合が多いです。
ただ、昨今は、
 管理組合の意向で、管理会社を変更するケース
も多くなってきました。

管理組合の仕事は、大きく分けて、下記の3点になります。

■マンションのハード面の管理
■マンションのソフト面の管理
■お金の管理(収支管理)

マンションのハード面の管理

マンションのハード面の管理については、
 日常の管理

 中長期的な管理
に分かれます。

日常の管理については、
 建物内の清掃、管理
などがなります。
駐車場や駐輪場、ゴミ置き場、その他の共用部分が対象となります。
また、通常、1日に何回か、敷地内の見回りもおこなったりします。

中長期的な管理については、
 修繕計画
に基づいて、必要箇所の修繕を行い、建物のメンテナンスを行います。

マンションのソフト面の管理

マンションのソフト面については、主に、住民の良好な生活の為に、
 管理規約などのルールの改善
や、
 トラブルが発生した際の迅速な対応
などがあります。
例えば、昨今では、管理規約の中の、「マンション内の住戸の民泊の禁止」といった規約を盛り込むマンションも増えてきており、このような管理規約の改善を行うのも、管理組合の仕事となります。

その他に、
 金銭面の管理(収支管理)
があります。

住民から徴収する、「管理費」や「修繕積立金」などのお金の管理も重要な役割です。
管理費は、共用部分の管理費用管などにあてられます。
修繕積立金は、長期修繕の為のものになり、修繕前に建物調査をして、具体的な修繕費用の積算を行います。

内見の際にチェックできるポイント

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内見の際に確認できる点は、ある程度限られてきますが、少なくとも、下記の点は見ておくと良いでしょう。

建物の外観

建物の修繕は、大規模修繕で対応しますが、外観をざっと見て、下記の不具合があるかどうかはチェックしておくと良いでしょう。
管理水準の高いマンションは、建物の不具合箇所があった場合、迅速に対応します。逆に、放置しているような場合は、うまく運営なされていないと言えます。

マンションの外観は、通常、タイル張りか吹き付けになります。
(その他には、コンクリート打ちっぱなしがあります。)
念の為、経年劣化による、
 タイルの剥落
や、
 クラック
がないかみておきましょう。

タイルの剥落の場合は、落下による事故の危険性もあります。
通常は、長期修繕計画で、事前に赤外線でタイル浮きのある箇所の検査などをして対応しますが、タイルの一部が剥落して、そのままになっているようですと、管理水準が低いと言えます。
クラックについても、そこから雨水が浸透して、鉄筋の錆びなどの原因となります。

共用部分の清掃状況

ゴミの集積場は、特にチェックしておきましょう。
乱雑な状態になっていたり、収集されない大型ゴミなどが放置されていたりすると、管理水準が低いと言えます。
また、駐輪場も同様に、長年使われていない自転車が放置されていたり、また、駐車場にも、余計な物品が放置されていないかも確認しておきましょう。

掲示板の内容

エレベーターホールなどに、掲示板が貼ってあります。
そこに、住民向けの告知事項が書いてありますので、その内容もチェックしておくと良いでしょう。
例えば、最近発生したトラブルやそのことに対する注意事項などが記載されている場合があります。

可能であれば確認しておきたい点

管理人さんへの質問

内見の際の帰り際に、可能であれば、管理人さんに、
・過去の事件、事故(管理人さんの把握している範囲でのお話しにはなります)
・マンション内でのトラブルあれば
・マンション内のルールで気になる点があれば

などを質問してみるのも良いでしょう。
聞きづらいこともありますので、不動産会社の担当者に代わりに聞いてもらってもよいです。
もちろん、管理人さんも、不都合のあることはお話しされませんので、可能な範囲での対応にはなります。
マンション管理のソフト面の対応を確認できる可能性もあります。

管理組合の総会議事録

議事録を見ることで、そのマンションで過去に議論された内容が確認できます。
例えば、管理費や修繕積立金の金額の変更や、管理規約の変更など、その経緯が確認できます。
種々の問題にしっかりと対応しているのかを確認する為の材料になります。

ただし、議事録は内部資料になります。
確認を依頼する場合は、具体的に購入を検討している段階のほうが良いでしょう。

備考管理組合の総会議事録は、原則、管理組合が、「マンションの管理規約」とあわせて管理しています。

ただ、その議事録を見るには、
 利害関係がある人
に限られています。

利害関係がある人とは、
 区分所有者、専有部分の賃貸人・抵当権者、管理組合の債権者および専有部分の購入予定者など
を指していますので、マンションを購入検討している場合も含まれます。

議事録は、
 そのマンションの売主さんに見せてもらう(不動産会社を経由して)場合
と、
 管理組合に直接申請する(不動産会社を経由して)
方法があります。

実際は、議事録が住民に配布されていないなどの理由によって、売主さんの手元に無い場合もあります。
その場合は、売主さんにコピーをとってもらったり、あるいは、管理組合に申請するなどします。(若干、手間がかかります)

もっとも、売主側の不動産会社が既に取得している場合もあります。

また、そもそも、管理組合によっては、議事録をしっかり管理していない場合もあります。
そういったマンションは、管理水準が低いと言えます。

長期修繕計画および過去の履歴

しっかりとした修繕計画をつくっているかも、重要なポイントになります。

また、マンションによっては、大規模修繕の前に、「一時負担金」の形で、費用負担が発生する場合があります。
特に、
 修繕積立金が低めの設定
にされてたり、
 定期的な金額の変更(値上げ)が無いマンションの場合
は、大規模修繕の前に「一時負担金」が発生する可能性があります。

議事録とあわせて、長期修繕計画をチェックすることで、こういった事項を事前に確認することができます。

長期修繕計画書も議事録と同様に、利害関係のある場合でしか閲覧はできません。
具体的な検討段階で、閲覧を依頼するほうが良いでしょう。

管理費、修繕積立金の変更

過去に、管理費、修繕積立金の金額変更があったかどうかも確認しておくと良いでしょう。
きちんと計画的に運営されているかもわかります。

通常は、物価の関係や、あるいは、修繕内容によって、定期的な見直しがあります。
また、タイミングによっては、購入後すぐに管理費、修繕積立金の変更がある可能性もありますので、事前に確認しておくと安心です。

さいごに

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マンションの管理状態は、内見時に、上記に記載したようなポイントをチェックすることで、ある程度のことは確認することができます。

ただ、マンション管理に関する金銭的な部分などの内情については、確認することができません。

実際、過去には、マンションの管理組合の理事の不正や、管理会社の不正などの不祥事も、存在しています。

下記の「マンションNPO」というサイトでは、処分を受けた管理業者の一部が記載されています。

また、上記サイト内には記載がありませんが、
 マンションの住人である、理事、あるいは、理事長の不正
というものもあります。
マンション購入後は、順番に理事の役割がまわってきますので、マンションの価値を高める為にも、
 管理組合の理事の業務
に積極的に関わられることをお勧めします。
実際、住民が理事を辞退する状況が続くと、同じ人物が理事を継続的に続けることになり、結果、不正の温床となるリスクがあります。

以上、「マンションの管理組合の管理水準は事前にわかるのか」についての説明

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(この記事を書いたのは、)
この記事は、不動産会社である「株式会社クラスイエ」【宅建業 千葉県知事(1)第17909号】のスタッフが、実際の不動産売買の実務経験を基に書いています。

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