マンションを購入した後に、
転勤などの事情
で、その物件を「賃貸物件」として貸し出すケースがあります。
その際、
実際に賃貸の募集をする際に、借り手がつくのはうれしいのですが、
借主さんの選定
は、慎重に行うべきと言えます。
というのも、借主さんによっては、
きれいに部屋を使ってくれない
あるいは、
家賃の滞納
といったケースがあるからです。
ただ、現実的には、入居前にどんな使い方をしてくれるか、家賃の滞納があるかを想定するのは難しい面があります。
可能な範囲でリスクを軽減するポイントとして、下記に順に説明します。
借主さんを選定する条件をしっかりと設定しておく
借主さんの属性は非常に重要です。
ある程度、しっかりとした会社にお勤めの方
が望ましいですので、賃貸募集をする際に、仲介する不動産会社にその旨を明確に伝えておくと良いでしょう。
また、
大手の法人の社宅で借りていただく
といった場合も安心です。
特に、保険会社のような転勤の多い会社が、法人名義で物件を借りてくれる場合もあります。
逆に法人で借りてくれる場合でも、寮として借りて、複数人が同居するようなケースもありますので、注意が必要です。
賃貸の仲介を依頼する不動産会社、管理会社をしっかりと選定する
不動産会社によっては、正直、いい加減な会社もあります。
借主の条件を伝えても、しっかりと選定してくれないケースもあります。
ですので、信頼できる不動産会社に賃貸の仲介を依頼するといったことも、重要なポイントになります。
また、管理を依頼する場合も、家賃滞納の際なども想定して、
賃貸物件の管理に実績がある会社
を選定する必要があります。
家賃の設定や条件を不用意に緩くしない
家賃を相場より低く設定したり、あるいは、保証金や敷金をゼロにしたりすると、
借主さんの層が変わってくる可能性
があります。
ですので、募集時の条件を緩くするといったことには、注意が必要です。
また、条件についても、例えば、そのマンションがペット可だったとしても、賃貸にするときは、
ペット不可
で募集することで、お部屋が汚れるリスクが減ります。
また、喫煙も不可にしておくと良いでしょう。
そういった条件を事前に検討しておきましょう。
賃貸契約書の条件にも、細かく規定を記載しておく
予め設定した条件を、
賃貸契約書の特記事項の中にも、しっかりと記載
しておくとともに、
賃貸契約の際に、不動産会社から借主にしっかりと伝えておく
必要があります。
ただ、必要以上に条件を厳しくすることは避けましょう。
例えば、設備なども、「経年劣化」に関する部分は、借主には請求できません。
下記の「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(東京都)」が参考になります。
必ず、家賃保証会社を設定しておく
家賃保証会社を設定しておくことで、万が一の家賃滞納の際の金銭的リスクが軽減します。
ですので、不動産会社を選定する際に、
しっかりと家賃保証会社をつけてくれるか
を確認しましょう。
また、保証会社を活用することで、
そこでの審査
もありますので、借主の属性の確認をすることもできます。
家賃保証会社の費用は、通常は、借主が負担しますが、オーナーが負担することもできます。
また、念の為、借主の親族などに、連帯保証人をつけてもらうようにしておくと更に安心です。
補足;家賃保証会社について
家賃保証会社は複数の会社があります。
なかには、借主の審査がかなり緩い会社もあります。
また、会社の体制的に、あまり良くないと思われる会社もあったりします。
参考までに、下記の家賃保証会社は、上場もしているのですが、社長のパワハラが問題となっていました。
利用したことがある保証会社だったので、びっくりです。
東証一部上場「Casa」社長の“罵倒音声”(文春オンライン)
以上、購入したマンションを賃貸にする場合の注意点についてでした。