中古マンションの「価格設定の根拠」とは?!

中古マンションの
 販売価格
は、どのように決められているのかを知りたい。

こんなテーマに関する記事です。

この記事の内容

中古マンションの販売価格は、一般的に、不動産会社の査定をベースに売主さんが決定されますが、中には、
査定とは関係なく、売主さんの意向を優先するような場合もありあす。それらの内容についてわかりやすく説明してます。

マンション購入ガイド

中古マンションの購入を検討する際に、そもそも
 そのマンションの価格
は、どのように決められているのか、気になるところです。

販売価格に決め方としては、主に、下記の2つのパターンがあります。

パターン1
売却の仲介をする不動産会社が販売価格を提案(査定)して、売主がその価格に同意して販売価格を決める

パターン2
売却の仲介をする不動産会社の提案(査定)に関係なく、売主の事情で価格を設定する

それぞれについて説明していきます。

目次

パターン1;不動産会社の販売価格を提案によって決めている

マンション購入ガイド

販売価格の決め方について、最も多いパターンが、
 売却の仲介をする不動産会社が販売価格を提案(査定)して、売主がその価格に同意して販売価格を決める
というものです。

通常、所有者がその物件を売却する際には、不動産会社に
 売却の仲介を依頼
します。
不動産会社は、その際に、その物件の査定を行い、売却する際の価格設定についての提案を行います。

不動産会社は、
・近隣の売買相場(実勢価格)
・その物件の特性(築年数、ロケーション、物件の程度、間取りなど)

などを考慮して、提案を行います。

売主は、通常は、複数の不動産会社に査定を依頼する場合が多く、最近は、「一括査定サイト」を利用するケースもあります。

その内容を比較検討して、その後、売主は、
 実際に仲介を依頼する不動産会社と、仲介の契約(媒介契約)
を取り交わして、売却を開始します。

ですので、この場合、販売価格は、
 不動産会社の提案価格(査定価格)
に基づいた数字がその根拠となり、それは、基本、
 実際に売買が成立する可能性が高い金額
に設定されます。

売買が成立しなければ、不動産会社にとってもあまり意味がないという側面があります。

また、ここで注意すべき点が3点あります。

3つの注意点

・査定価格が高めのケース

不動産会社の中には、売却の仲介の依頼を受けたい(媒介契約を取り交わしたい)為、
 相場より、かなり高い数字で査定を行う
という場合があります。

そして、売主としては、高い金額で売却したいので、その提案にのってしまう場合です。

結果、高すぎる価格だと売却が難しくなってしまうのですが、高く売りたいということを優先した結果、
 相場より高めの設定の物件
も結構あります。

結果、途中で価格を変更したり、個別の値引き交渉に応じたり、あるいは、売主さんが不動産会社を変えたりといったことになる場合もあります。

このように、売買相場とは別の基準で販売価格が設定されているケースがあるということです。

・売却開始時点では、計画的に高めの価格設定をするケース

不動産会社が仲介の依頼を受けて、販売活動を始めるにあたって、
 価格設定も計画的に行う
場合があります。

マンションの売買に関しては、一般的には、物件にもよりますが、
 販売を開始してから3~4ヵ月
で契約にいたる場合が多いと言われています。

もちろん、地域性や物件にもよります。

具体的には、問合せの状況などをみて、途中で計画的に価格設定を見直すという場合です。
もちろん、状況に応じて、価格を下げていくのですが、結果、
 売却当初の価格は高めの設定
になります。
もちろん、こういったことをしない不動産会社もありますので、あくまで、ケースバイケースになります。

・相場価格よりかなり低めの設定の場合

この場合は、3つのケースがあります。

■1つめのケース
仲介をしている不動産会社が、そのエリアの情報に詳しくない為、低めの価格を設定してしまう場合です。

売買相場は、調べればわかることなので、ケースとしては少ないのですが、可能性としては存在します。

例えば、売主さん側の不動産会社が、その物件の所在地とは違う都道府県の会社などの場合、どうしても、その物件周辺の情報に疎くなってしまいます。
※逆に、同様の理由で、相場よりかなり高めの設定をしている場合もあります。

■2つめのケース
不動産会社が早く売却をしたい為に、売主さんを説得して相場より低い価格に設定している場合です。
あくまで不動産会社側の都合で、早く物件を売って仲介手数料を稼ぎたいなどの理由があります。
売主さん側からすると迷惑なお話しですが、そういったことをするケースもあります。

■3つめのケース
価格を下げざるをえない事情がある場合です。
例えば、物件に告知事項などがあるようなケースです。
あきらかに、価格設定に違和感がある場合は、この可能性がありますので、注意が必要です。

パターン2;売主の事情で価格を設定する

マンション購入ガイド

売却の仲介をする不動産会社の提案(査定)に関係なく、売主側の事情で、価格を設定するパターン

この場合は、
 住宅ローンの残債の関係
や、
 売主さんが、物件に対して強い自信をもっている(価格に対して強いこだわりがある)
といったケースです。

実際、こういったこのケースでは、実勢価格よりかなり高くなります。

販売価格の設定は、最終的には、売主さんが決めますので、こういったことも起こりえます。

ただ、相場より高いほうに乖離がある物件の場合、結果、なかなか契約にいたらない為、
 売主さんが、仲介する不動産会社を何度も変更する
といったことになってしまいます。

稀にこういった物件があります。
ただ、不動産会社を変えたとしても、結果は、あまり変りません。

このような物件は見合わせるほうが無難です。

さいごに

マンション購入ガイド

中古マンションの販売価格の設定は、概ね、
 売買相場の一定の範囲
の中で、
 それぞれの物件の状況に応じて、価格差がある
ということになります。

ただ、
 イレギュラーな価格設定かな?
と思うような場合は、注意しましょう。
あえて、高すぎる価格設定の物件を検討する必要もありません。

あくまで、適正と思われる範囲内の価格の物件を検討すべきと言えます。

以上、「中古マンションの価格の根拠」についての説明でした。

(この記事について)
この記事は、不動産会社である「株式会社クラスイエ」[宅建業 千葉県知事(1)第17909号]が、不動産売買の実務経験を基に記載しています。

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