住宅ローンを組む際に、どこの銀行を選べば良いのでしょうか。
選択肢としては、下記になります。
・一般の銀行
都市銀行
地方銀行
信用金庫
農協(JA)
ろうきん(中央労働金庫) 等
・ネット銀行
楽天銀行
ジャパンネット銀行
住信SBIネット銀行
auじぶん銀行
イオン銀行 等
・フラット
銀行や取次店が窓口となります。
それぞれの特性がありますので、順に説明していきます。
・一般の銀行
「普段、取引のある銀行で住宅ローンを組んだほうがいいのでは」、
とのご質問を受ける場合がありますが、特に、現在お取引がない銀行で住宅ローンを組んでも、全く問題はありません。
ただ、住宅ローンを組む際は、概ね、給与の引き落としをその銀行にすることが求められます。
ですので、その場合、お勤め先に、給与のお振込先の変更が必要になります。
※一般の銀行で住宅ローンを申し込む場合、基本、正社員で社歴が1年~3年以上(銀行によって異なります)の条件がある場合が多いです。
また、都市銀行や地方銀行など、どの銀行が良いかは、給与のお振込先が変更になることを想定して、使い勝手のよい銀行の中から選択することになります。
銀行によって、住宅ローンの審査条件、金利も異なりますので、事前審査は、複数の銀行にだして条件の良い先に選定すると良いでしょう。
また、住宅ローンの審査については、銀行の審査の他、
銀行が提携している保証会社の審査
があります。
ですので、例えば、複数の地銀に事前審査をだした場合、同じ保証会社が審査すると、審査結果が同じになる可能性が高くなります。
信用金庫は、信用金庫向けの保証会社を使いますので、地銀で事前審査がNGの場合でも信用金庫でOKになる可能性もあります。
その他、お勤めの会社の提携先銀行があれば、金利優遇のある可能性もありますので、確認しておかれると良いでしょう。
同様に、労働組合に加盟されておられる場合は、ろうきん(中央労働金庫)を選択される方もおられます。
銀行によっては、住宅ローンの事前審査書類を不動産会社経由で受け付けてくれる先もあります。
その場合、土日で手続きできますので、便利です。
都市銀行は、基本、お客様ご自身で窓口に行く必要がある先が多いです。
・ネット銀行
ネット銀行の場合、一般の銀行と比べると、相対的に、
金利が低い
というメリットがあります。
(もっとも、一般の銀行の金利も以前に比べて、かなりの低金利にはなっています)
ただ、下記のようなデメリットもありますので、それを踏まえての検討になります。
・住宅ローンの事前審査の精度が低い
マンションの売買契約の条件に、「住宅ローンの事前審査が通っていること」があります。
ただ、ネット銀行の事前審査の精度が低い為、ネット銀行の事前審査だけでは売買契約の条件としていないケースが多い状況です。
その際には、事前審査の際には、一般の銀行の事前審査も行う必要があります。
結果、ネット銀行の本審査でNGがでてしまった場合は、他の事前審査がOKだった銀行で本審査を行う流れになります。
また、ネット銀行の場合、本審査から住宅ローンの実行の期間が、一般の銀行より長い場合が多いので、売買契約にも、そのことを踏まえて、日程の記載をしておく必要があります。
・手数料
ネット銀行の場合、保証料が不要なケースもあります。
その代わり、借入額に応じた手数料が発生します。
借入額によっては、手数料が高額になる可能性もありますので、手数料の金額を事前にチェックされることをお勧めします。
・ネット銀行への手続きは、全てご自身で行う必要があります
一般の銀行の場合、不動産会社が間にはいって、調整してくれる場合もありますが、ネット銀行の場合は、手続きをすべてご自身で行う必要があります。
売買契約に記載の日程までに、本審査などの手続きを行わないと、違約金の対象となってしまいますので、注意が必要です。
・フラット
住宅金融支援機構の住宅ローンです。
フラット35は、最長35年の全期間固定金利住宅ローンで、借入期間の短いフラット20(15年以上20年以下)というプランもあります。
一般の銀行との大きな違いは、
・固定金利のみ
・非正規雇用(派遣社員・アルバイト・契約社員)の方も対象になる
という点です。
また、審査については、いくつかの審査項目がありますが、返済負担率については、下記内容となっています。
・返済負担率が、下記以下であること
年収400万円未満 30%
年収400万円以上 35%
(住宅ローン以外のお借入れがある場合は、それらも含んだ総返済額が上記以下であること)
(参考)【フラット35(保証型)】ご利用条件
https://www.flat35.com/loan/hosyo/conditions.html
また、フラットの窓口は、銀行によっては対応している先もあり、その他、取次店も複数があります。
不動産会社で紹介してくれる場合もあります。
フラットの取次店の中には、下記のような先もありますので、ご注意下さい。
(参考)マンション融資不正、販売会社「アルヒの担当に指示された」
https://www.rakumachi.jp/news/column/255029
以上、「住宅ローンの銀行選び」についての説明でした。