マンションリフォームの際の「ウッドショック」の影響は?!

今年の春ごろから、ウッドショックという言葉を聞くようになりました。

これは、
海外からの輸入木材が入りづらくなってなっていることに伴い、その価格が急騰している
ことを言います。
今年の3月ごろから表面化しています。

マンションを購入後にリフォームを予定されている場合、気になる部分もありますので、下記に説明します。

目次

ウッドショックは、マンションリフォームに影響があるのか

結論からいうと、マンションのリフォームに関して、ウッドショックの影響は、
致命的な影響ではないが、影響はある
と言えます。

致命的な影響ではない理由は、ウッドショックの対象が、基本、
構造材
になっているからです。
構造材とは、木造住宅の、
柱や梁
といった、強度を求められる部分の材料です。
これらの部材は、海外からの輸入材を使用している割合が高く、今回のウッドショックの影響をかなり受けています。
現在は、概ね、価格が2割~3割ほど上がっており、今後も、価格が上がる可能性もあります。

ただ、マンションの場合は、木造戸建てと違って、構造はRCですので、木材の構造材は使用していません。
しかしながら、木材全体の価格も徐々に上がっていますので、例えば、間取り変更時の間柱などの材料費など、マンションのリフォームの際も、木材の材料費にも影響がでます。
また、集積材についてもその影響を受けています。

もっとも、見積りのうち、木材に関する材料費の割合がどの程度になるかによって、実際の価格の影響度合いもかわってきますので、見積りをとられる際は、内容をよくチェックしておくと良いでしょう。

ウッドショックの原因

ウッドショックの原因は、いろいろ言われていますが、整理すると、下記の項目が上げられます。

米、中国での木材需要増

米で、コロナの影響で、自宅で仕事をするスタイルが広がったことに伴い、郊外で戸建住宅需要が増えたことに加え、なぜか中国でも木材需要が増えています。
その結果、米、中国が大量に木材の買い付けを行っている為、そのことが需給バランスが崩れたことが要因のひとつと言われています。

コンテナ不足

コロナの影響で、各国の海運会社が、物流が滞るという見通しで、レンタルしていた海上輸送用のコンテナを返却していたことで、コンテナ不足となり、結果、木材の物流量自体が少なくなり、品薄状態となっている。

日本の商社の買い付け予想が裏目にでた

商社が木材を買い付ける際、価格が下がると予想して、買い付けを控えていたことが裏目にでたケースもあったようです。

日本の木材買付の際の品質が厳しい為

日本の場合、木材の品質管理が厳しい為、売る方としては、
日本と比べて、品質にあまりこだわらない国のほうがも手間がかからない
ので、特に品薄の状況になると、手間のかからないほうが有利になってしまう。

国産材での対応はできないのか

こういう時こそ、国産材を使ったらいいようにも思いますが、実際は、
急な対応は難しい
という部分があります。

木材の切り出しなどの体制の問題もありますし、なにより、住宅用の木材は、
乾燥される期間
も重要になってきますので、切り出してすぐ使用する訳にはいかないからです。

今後の予想

今後の予想については、意見が分かれるところですが、しばらくは、品薄状態が続く可能性もあります。
また、材料を仕入れているそれぞれの会社によっても、状況が異なってきます。

プレカット大手のポラテックでは、下記の記事を読むと、コンテナの問題が解消すれば、7月ごろから正常に近づく可能性もあるとの見解です。

日本の家づくりに暗雲「ウッドショック」の危機

東洋経済オンライン
日本の家づくりに暗雲「ウッドショック」の危機 最近、街中を歩いていると基礎工事だけを終えた住宅の施工現場を目にする機会がないだろうか。筆者宅のすぐ近くにもあり、そこではかれこれひと月近くにわたって工事がスト...

まとめ

ウッドショックは、リフォーム費用に少なからず影響を与えます。
リフォームの際には、複数の会社から見積りをとって、比較検討されることをお勧めします。
その際、材料費にウッドショックの影響があるかも確認しておきましょう。

(この記事について)
この記事は、不動産会社である「株式会社クラスイエ」[宅建業 千葉県知事(1)第17909号]が、不動産売買の実務経験を基に記載しています。

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