マンションの1階の物件で、
専用庭つき
がアピールされている物件があります。
専用庭があると
自分の庭
があり、
戸建て感覚
で魅力を感じる方もおられるかもしれません。
ただ、専用庭といっても、
全く自分の庭のように使えると考えて物件を購入することは要注意
です。
下記に専用庭の注意点について説明します。
落下物の危険
1階の専用庭は、
庭にいるときに、上の階からの落下物によりケガをするリスク
があります。
もっとも、可能性のお話しです。
洗濯物程度ならケガをするリスクも少ないですが、物干し竿や、植木鉢、あるいは、意図的になにかを落とされるケースがゼロとは言えません。
例えば、2016年に、武蔵小杉駅周辺で、タワーマンションから生卵にペットボトル、皿などが落下するという事件が起きています。(後日、マンションに住む犯人が逮捕されています。)
洗濯物が落ちてきても、管理人室に届けるのも面倒ではあります。
めったにあることではありませんが、万が一ということも想定しておくことは必要です。
専用庭は、共用部分になります。
マンションには、
専有部分
と
共用部分
があります。
専有部分とは、自身が所有権と持っている部分で、
室内
がそれにあたります。
また、ベランダは、非常時に使う可能性もあることなどから、
共用部分
になります。
ただし、共用部分ではありますが、そこを専用に使う権利「専用使用権」がついている形になります。
専用庭は、ベランダと同じく、
共用部分
で
「専用使用権」
がついているという扱いになります。
そこで注意しないといけないのは、
専用庭に勝手にウッドデッキを設置したり、造作をすることはNG
ということです。
なにか造作をしたいときは、管理組合に相談になります。
もちろん、植木鉢を置いたりするガーデニングなどは基本OKです。
ですので、戸建ての庭の感覚で自由になんでもできる訳ではないということになります。
細かい決まり事は、マンションの「管理規約」に記載があります。
どのような使われ方がされているかは、内見の際に、1階部分を外からチェックしておくと良いでしょう。
防犯上の問題
敷地のとりかたによっては、専用庭が、道路側にある場合もあります。
もちろん、フェンスなどで囲っているケースがほとんどですが、防犯上の不安はあります。
庭の管理
雑草などの管理は、自身で行う必要があります。

専用庭の楽しみ方
上記にマイナス面を記載しましたが、もちろん、良い面もあります。
専用的に使用できる面積が増え、ガーデニングが楽しめたり、洗濯物を干せる場所も多くなります。
(洗濯物については、管理規約で景観を損なわないようなルールがある場合もありますので、事前にチェックが必要です)
いずれにしても、1階の物件を検討する場合は、そのリスクも考慮した上で検討されることをお勧めします。
以上、マンション購入時に注意すべき1階の専用庭についての説明でした。