マンションの売却相談をした際に、
「専属専任媒介契約」
を勧められたけど、ちょっと不安。
そもそも「専属専任媒介契約」って、何?
こんなテーマに関する記事です。
マンションの売却で、不動産会社に仲介を依頼する際に、「専属専任媒介契約」での媒介を提案してくる不動産会社には、注意しておいたほうが良いポイントがあります。その内容について、解説しています。
マンションの売却を行う際に、通常は、不動産会社に仲介を依頼し、その際に、
媒介契約(仲介契約)
を取り交わします。
その際の媒介契約の種類としては、
・専任媒介契約(専属専任媒介契約と、専任媒介契約の2種類)
・一般媒介契約
があります。
専任媒介契約の場合は、
売主側の不動産会社は、1社のみ
一般媒介契約は、
売主側の不動産会社は、複数OK
となります。
ちょっとわかりずらいかもしれませんが、通常、不動産の取り引きの際には、下記のような形態になります。
上記の図の売主側の不動産会社を決める際に、
一般媒介の場合は、複数の会社と、仲介の契約(媒介契約)
を取り交わしておくことができるということになります。
逆に、専任媒介の場合は、
1社限定で、仲介の依頼をする
ということになります。
では、2種類ある専任媒介契約(「専任媒介契約」と「専属専任媒介契約」の2種類)のうち、
専属専任媒介契約
をすすめられた場合は、どのように判断すれば良いのでしょうか。
専属専任媒介契約をすすめる不動産会社には、それなりの思惑があります。
また、傾向としては、個人的な感覚ですが、
「専属専任媒介契約」をすすめる不動産会社
は、
売り上げに執着の強いケースが多い
ように思います。
専属専任媒介契約と、専任媒介契の違いとあわせて、下記にご説明します。
専属専任媒介契約と、専任媒介契の違い
専属専任媒介契約と、専任媒介契の違いは、下記項目になります。
■売主が自分で買主を見つけることについて
売主自らが、買主を見つけてくることについて、
専属専任媒介契約;NG
専任媒介契約 ;OK
となっています。
つまり、専属専任媒介契約のほうが、売主への縛りがキツイと言えます。
その他、下記の違いがあります。
■売主への報告義務
専属専任媒介契約;1週間に1回以上
専任媒介契約 ;2週間に1回以上
■レインズへの登録
専属専任媒介契約;媒介契約の締結から5日以内
専任媒介契約 ;媒介契約の締結から7日以内
つまり、専属専任媒介契約の場合、
・報告義務の頻度が短い
・レインズの記載のタイミングも早い
内容となっています。
この点は、専属専任媒介契約は、不動産会社としては、あまりメリットはありません。
逆に、
売主が自分で買主を見つけることはNG
ですので、この点では不動産会社が側が有利になります。
つまり、
必ず、自社で仲介でできる状態が確保される
となるからです。
専属専任媒介契約の注意点
上記にも記載しましたが、専属専任媒介契約の場合、
売主が自分で買主を見つけることはNG
となりますので、
専任媒介契約とくらべて、売主側に対するしばりがキツく
なります。
ただ実際は、
売主が自分で買主を見つけることは、ケースとしては、ほとんど無い
ので、実質というか、結果的には、
専属専任媒介契約と専任媒介契約はあまり差がない
という面もあります。
そう考えると、実質、あまり差がないのであれば、不動産会社としても、報告の頻度が緩い
専任媒介契約をすすめても良いのではないか
とも言えます。
では、なぜ、不動産会社によっては、売主への報告頻度も高い専属専任媒介契約を勧めるのか?という疑問が生じます。
次の項目でその理由をみていきましょう。
不動産会社側からの視点
では、不動産会社側からの視点としてどのような事が考えられるのでしょうか。
専任媒介契約の場合
例えば、専任媒介契約の場合、万が一、
売主が買主を見つけてきた場合
は、
仲介できない
という状況になります。
その場合、仲介手数料が見込めなくなってしまいます。
そういったケースでも、例えば、売買契約書の作成などのサポートのみを行うなどの対応をする場合もありますが、基本、仲介手数料そのものは請求できません。
ですので、そういった場合には、不動産会社としては、売上げが期待できないということになります。
もっとも、売主さんが自身で買主を見つけてくるケースは、稀ではあります。
専属専任媒介契約の場合
逆に、専属専任媒介契約の場合は、
「売主が買主を見つけてくることで仲介手数料がはいってこなくなるという状態」を避けることができる
と言えます。
つまり、万が一の仲介手数料がもらえなくなるリスクがなくなる、ということです。
ここに大きな違いがでてきます。
上記にも記載しましたが、現状は、報告頻度のことや、実際は、売主さんが自身で買主を見つけてくるケースは稀な為、ほとんどが、
専任媒介契約
で取り交わす場合が多いです。
それでもあえて、
専属専任媒介契約
を取り交わす不動産会社の場合、それだけ、
売り上げの数字にこだわりと持っている
とも言えます。
不動産会社の担当者の考え方の場合もありますし、その不動産会社の方針による場合もあります。
もちろん、それ以外の理由もありますが、感覚的には、そういう傾向があります。
ですので、そういった姿勢は、物件の販売における活動内容にも現れてきます。
いずれにせよ、結果的に、
・販売活動の経過報告などがきちんと行われ、
・予定通りの価格で売却でき、
・しっかりとした内容で売買契約の取り交わし
ができれば良いので、そういった面も含めて、不動産会社や担当者の対応も考慮して、トータルで不動産会社の選定を行うことが重要といえます。
まとめ
専属専任媒介契約は、ある意味、専任媒介契約に比べて、売主側のしばりがきつい内容となっています。
ですので、不動産会社が専属専任媒介契約をすすめてきた場合は、
その理由を確認
しておくと良いでしょう。
説明内容を確認して、更に、売主側の視点で対応してくれるかどうかもチェックしておきましょう。
いずれにしても、マンションの売却を検討される際は、複数の不動産会社に話しを聞いて、比較検討してから、仲介を依頼する先を決める流れが良いと言えます。
複数の不動産会社を比較検討する際には、一括査定のサービスを利用する方法もあります。
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その場合は、
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また、一括査定サイト経由で依頼する不動産会社が大手の場合、店舗が都心部にしか無いケースが多いのが実情です。
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いずれにしても、物件からなるべく近い会社に依頼するほうが望ましいと言えます。
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以上、マンション売却で「専属専任媒介契約」をすすめられた場合の注意点についてでした。