
マンション売却を依頼する際、
大手の不動産会社と地元の不動産会社
とどちらが良いのだろうか?
こんなテーマに関する記事です。
マンションの売却を不動産会社に依頼する際に、大手の不動産会社がいいのか、地元の不動産会社がいいのか、それぞれのメリット、デメリットについて解説しています。

マンション売却を検討される際に、その仲介の依頼する先を
大手不動産会社
か
地元の不動産会社
のどちらにするかは、悩ましいところです。
それぞれのメリット、デメリットがあります。
また、選択する際の前提として、共通する注意点がありますので、具体的な対応方法とあわせて下記に順に説明していきます。

不動産会社選びは、慎重に行いましょう。
大手不動産会社について


大手不動産階差のメリットとデメリットの主なポイントは、下記になります。
メリット
大手不動産会社に仲介を依頼する際のメリットとしては、一般的には、下記の事項を上げることができます。
・法令面 ;コンプライアンス(法令順守)の面での信頼感。
・販売活動 ;広告宣伝にもそれなりの費用を投下している場合が多く、物件の売却を依頼した際、ある程度の反響が期待できる。
・スタッフの質;宅建士の資格保有者を、社員採用時の条件にしている場合が多い。
・契約時 ;契約関係書類について、社内のチェック体制が整っている先が多く、取引する上で、ある程度安心できる。
もっとも、上記は、一般的な内容ですので、実際の場面では、
ケースバイケース
にはなります。
例えば、法令順守に関して、大手不動産会社でも、
物件の囲い込み(他に不動産会社に情報をださない)
という行為を行ったり、あるいは、
社員の質にも、かなりのバラツキ
があります。
下記は、S不動産販売の社員が、逮捕された際の記事です。(ツイッターより)
また、物件の囲い込みに関しては、下記サイトに、詳しい情報が掲載されています。
TVのニュースでも取り上げられた、「Mのリハウス」の囲い込みが有名ですが、その他の大手不動産会社も、日常的に、囲い込みを行っている可能性が高いという記事です。
不動産売買の手数料を、売り手からだけではなく、物件を購入した買い手側からも得ているからだ。このように、売り手と買い手の双方から手数料を得ることを「両手取引(両手仲介)」という。
引用;https://diamond-fudosan.jp/articles/-/148998
不動産仲介会社が意図的に両手取引に持ち込むために、売り手と何の合意もないまま物件情報を隠蔽する「囲い込み」をしていたら、違法行為だ。そして、残念ながら不動産業界ではそうした事例が後を絶たない。
もちろん、こういった点は、地元の不動産会社にも、共通する問題となります。
デメリット
大手不動産会社のデメリットとしては、下記のような点が考えられます。
・対応エリア ;都心部には、店舗が多いが、都心部以外の地域には、店舗が少なく、対応していないエリアも多い。
・担当者の対応;担当者が、毎月の売上の数字に追われている場合も多く、すぐ売り上げにつながらないような物件の場合、後回しにされる可能性がある。
・売買価格 ;上記と同様の理由で、値引き希望の買主さんが見つかった場合、早く成約して売上げの数字につなげたいと考える営業担当者もいる
上記は、あくまで、個人的な見解になりますので、もちろん、会社によっても、対応が異なります。



大手の不動産会社だからといっても、全てが良いとはかぎりません。
その担当者個人のレベルにも大きく左右されます。
地元の不動産会社の場合


地元の不動産会社の場合のメリット、デメリットとして考えられる点としては、下記になります。
メリット
地元の中小の不動産会社の場合、
基本、地元密着型の会社
が多いので、その地域の特性に応じた対応を期待することができます。
例えば、売却価格の設定に関しても、実際の、そのエリアの相場や状況にあわせた提案を期待することができます。
もっとも、実際のところ、
不動産会社によって、その品質にかなりのバラツキ
がありますので、地元の不動産会社を選定する際は、必ず、複数の不動産会社からの提案を受けるようにすることをお勧めします。
デメリット
地元の不動産会社のデメリットとしては、
小規模な不動産会社
が多く、また、
必ずしも、マンションの売却が得意とは限らない
ということがあります。
例えば、賃貸や、管理業務をメインをしている不動産会社の場合は、マンションの売却の実績は、少ないと言えます。
また、古くからの不動産会社の場合、
ネットの活用に弱い
といった場合があります。
ネットへの掲載は、必須なので、そこの活用が弱いと、スムーズな売却活動が難しいと言えます。



地元の不動産会社の場合、会社によって、かなりのレベル差があります。
共通する注意点


上記に記載した内容と、一部、重複しますが、
大手、地元の不動産会社に限らず、共通する事項
としては、下記の点をあげることができます。
担当者の対応レベル
大手、中小の不動産会社に限らず、担当者のレベルには、実際、バラつきがあります。
マンションの売却をお考えの際には、複数の不動産会社に相談して、担当者の対応レベルをチェックされることをお勧めします。
取り組み姿勢、質問に対する回答の内容など、そのレベルが低い場合は、要注意です。
物件の囲い込み
専任媒介で、物件の仲介の依頼を受けた際には、
レインズという不動産会社間のデータベースに情報を登録
して、他の不動産会社にも、情報を開示します。
しかしながら、不動産会社の中には、他の不動産会社からの問い合わせに、対応しないようなケースもあります。
こういった行為を、「囲い込み」と言います。
具体的には、他社からの問合せに対して、販売中にもかかわらす、「申し込みがはいっている」といった対応などを行う訳です。
結果、売却が思うように進まず、売主としては、不利益をこうむることになります。
大手、中小に限らず、このような行動をする不動産会社も存在します。
売却活動の内容
自社のホームページへの掲載はもちろん、どのポータルサイトに掲載できるのかについては、不動産会社によってばらつきがあります(スーモ、ホームズ、アットホーム等)。
どのような媒体に掲載するかを、確認するようにしましょう。
同様の物件の過去の販売実績
不動産会社の選定の際には、同じような物件の過去の実績も聞いておきましょう。
その際の成約価格が、相場よりかなり低い場合は、要注意です。
不必要に販売価格を下げるような要請をしてくる可能性があります。
もちろん、個別の案件で買主からの指値に、その時に売主さんが応じた可能性もありますので、一概に言えません。
ただ、あまりに低い価格の場合は、仲介業者が間に立っての価格の調整をしていない場合や、価格を下げてでも、早く成約させる傾向があることも想定されます。
不動産会社の選び方


仲介を依頼する不動産会社を選定する際には、
査定を複数の会社に依頼
し、上記の注意点も参考して、
対応の良い先を選定する
という流れになります。
対応の良いという意味合いは、
顧客に接する際の対応
はもちろんのこと、
専門知識
や、
査定を含めた説明に関して、根拠をもって説明できるかどうか
といった点を見極めるということです。
少なくとも、比較できるように2~3社の不動産会社に査定依頼されることをお勧めします。
また媒介契約の期間は、
通常、3ヵ月
となります。
不動産会社の対応が期待を大きく外れていた場合は、3ヵ月後に売却を依頼している不動産会社の見直しをする方法もあります。



不動産会社を選ぶ際には、複数の会社を比較検討しましょう。
【参考】複数の不動産会社に仲介を依頼する
一般媒介で、大手不動産会社と地元の不動産会社の2社に依頼するという方法もあります。
ただ、ネットが普及していなかった昔は、
複数の不動産会社に媒介を依頼する
という方法も、それなりに効果がありました。
しかしながら、現状では、
信頼できる不動産会社1社
に絞って、
ネットでの掲載もしっかり行う
ということをすれば、複数の不動産会社に、仲介を依頼する必要性は、低いと言えます。
また、一般媒介の場合、不動産会社としても、専任媒介の物件に比べて、優先度が下がるという一面もあります。
さいごに


マンションをはじめ、不動産を売却する際には、
いかに信頼できる不動産会社に、仲介を依頼するか
という点が、大切なポイントになってきます。
実際のところ、不動産会社の対応品質、担当者のレベルには、
会社や担当者のよって、かなりの差
があります。
ですので、不動産会社を選ぶ際には、
一括査定などのサービスを利用して、「複数の会社」に査定依頼
をして、その提案内容や、対応の仕方などを比較検討されることをお勧めします。
一括査定のサービス自体は、同じようなサービスを提供している会社が複数ありますので、どのサービスを利用すればいいのかと迷ってしまいます。
その場合は、
一括査定のサイトを運営している「会社」が信頼できる先
のサービスを選ぶと安心感があります。
例えば、下記の「Home4U」は、NTTグループの会社が運営していますので、安心感はあります。
また、一括査定サイト経由で依頼する不動産会社が大手の場合、店舗が都心部にしか無いケースが多いのが実情です。
大手の不動産会社のなかでも、三井のリハウスは、比較的、地方都市にも店舗を構えています。
いずれにしても、物件からなるべく近い会社に依頼するほうが望ましいと言えます。
以上、「マンション売却の仲介依頼を大手不動産会社と地元の不動産会社のどちらにするか」の説明でした。

